読書論三冊

最近、読書の幅を広げなくてはと決意したんだけど、まずは他人がどのように読んでいるのか知ろうと思い、読書を論じた本を読んでみた。

レバレッジ・リーディング

レバレッジ・リーディング

キラー・リーディング  「仕事脳」が劇的に回り出す最強の読書法 (JBシリーズ)

キラー・リーディング 「仕事脳」が劇的に回り出す最強の読書法 (JBシリーズ)

本を読むという行為について、各著者の主張に共通点と相違点がある。共通点は多読・速読。

相違点は色々とあって、たとえば本に線を引くかどうか。どんどん線を引きメモを書き込む(レバレッジ〜)、後で古本屋に売るからきれいに読む(キラー〜)、メモなんかせずにさっさと読め(10冊〜)。

また、どんな本を読むのかについては、本は投資という観点から明確に読む本を絞り込む(レバレッジ〜)、未知の分野の本も読んでみる(キラー〜)、とにかく何でも読め(10冊〜)といったところ。

わたしとしては、本に書き込み、後で抜き書きを作るレバレッジ・リーディングの手法が参考になった。付箋でマークするというのは性に合わない。また、読む本はビジネス書に絞らず、興味を持った本なら何でも読んでいいんじゃないだろうか。そういう意味では、あとの2冊も価値があった。

この3冊のうち、最も特異なのが「本は10冊〜」だ。複数の本を読み進めるということは、ちょっと読んでるひとなら皆やってると思うので、今さらタイトルにすることでもないと思うが、この本の味わいはそこではなく、作者のスタンスにある。

どんなスタンスかというと、温厚なわたしでも「あんた何様なんだ!」と叫びたくなるほど、上からのもの言い。あまりにそれが鼻につくので、「わざとこういう書き方してんのかな」と勘ぐってしまうほど。読み終わると、「読んでややろうじゃねえかコンチクショー!」という気合いが涌いてくるので(そのうち半分ぐらいは怒りかもしれない)、読むモチベーションがほしいときにおすすめ。