カラマーゾフの兄弟

カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟2 (光文社古典新訳文庫)


カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)


カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)


カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

読了しました。おもしろかったです。特に4巻は、一気に読んでしまいました。

神はいるのかいないのか、国家と教会、父と子、貧困……といった様々なテーマを内包しています。特にわたしは、神がいるのかいないのか、といった問いかけが心に残った。

神、というか、日本風にいえば神仏とでもいえばいいのか、なんかまあ、そういう存在。カラマーゾフ家の次男は「神がいるならこんな残酷な世界を放っておくわけがない」として、神などいない、という。また、人々がそれを望まなかった、とも。わたしもこの意見に賛成だ。往々にして人の世は残酷で、救いなど無いのだ。

でも、だからといってそこで投げてしまわずに、よりよく生きようとしなければならないだろう。廃棄物に携わる仕事をしてると、そういうことを考える機会が多い。

たとえば、不法投棄の現場を見ると、ちょっとショックを受ける。いくら環境の仕事をしても、こういうことがまた起こるなら、無駄ではないかと。人間って、なんて阿呆なのかと。このへんに住んでる野生動物に申し訳ないんで、もうオレ人間やめたいな、と。まあ、やめれないけど。

悪い行いを神が罰してくれるなら、これほど便利なシステムは無いんだけど、そんなものに期待してられないんだよね。