8月23日(土)

本社で会議。来月、我がイーコス初めての社員旅行があるんだけど、その概要が発表された。

社員旅行といえば温泉旅館。温泉旅館といえば、部屋のドアを開けると玄関で、あがってふすまを開けると和室に大きなテーブルと座椅子があって、その向こうに小さなテーブルとイスが置いてあり、その向こうに大きなガラス窓がある、というのが由緒正しい間取りだ。

で、わたしは、あの小さなテーブルとイスのスペースが好きだ。部屋にはいるとまず、備え付けの茶をいれ、備え付けの和菓子を食いながら、「当館設備のご案内」に目を通し、非常階段の場所を確認しておく。なぜ非常階段を確認するかというと、小さいころから父親に叩き込まれたからだ。

それにしても、なぜわたしの父親はあれほどリスクマネジメントにうるさいのだろう。外を歩くときは絶えずまわりに注意しろ、工事現場は特に危険だから近寄るな、この本棚は地震があったら倒れるかもしれないから壁に固定しておけ、いかなる時も退路を確保しておけ、−−など。この人、昔よっぽど危険な目にあったんじゃないのか。まあ、そのおかげで、阪神大震災のとき、我が家は茶碗一つ割れなかったんだけど。

脱線したが、退路を確保したら、あとは「今夜は徹底的にダラダラするぜ!」と決意し、茶をすする。このとき、窓からの眺めが良かったりすると、最高に気分がいい。

自宅にもあの、小さなテーブルとイスのスペースを再現できないだろうか、と考えたことがあるが、単に同じ家具を置いただけでは、旅館のあのスペースと同じ雰囲気は出ないんだよな。