寿司と資源枯渇

昨日、NHKで放映していた「世界“カイテンズシ”戦争 寿司 vs Sushi」を見た。世界進出を進める、日英の回転寿司チェーンの戦略を描く、という触れ込みで、回転寿司大好きなわたしは楽しんで見ることができた。

日英の、寿司またはsushiの世界進出。それにしても、なぜアングロサクソンが回転寿司を作ると、こんなにスタイリッシュになるのか。場末のしなびた回転寿司屋を愛するわたしとしてはひがみ半分で「ケッ! そんなもんは寿司じゃねぇ!」と突っ込むこと多数だった。一方、番組は、いかに安く、安定して材料を仕入れるかの戦いへ舞台を移し、中国へ。

英の「Yo! sushi」は、中国でザリガニ養殖を進める。ザリガニかー。いかに食いしん坊なわたしでも、ザリガニスシは遠慮したいな。ザリガニ釣りしたらわかるけど、彼らはかなり汚いところでも生息できるのだ。

一方、日本の寿司チェーンは、代替魚探しに忙しい。安定して供給できる魚が枯渇すると、味が似ていて、しかも安定して供給できる魚を探すのだ。たとえば、エンガワ。仕入担当者は中国の魚市場でカレイっぽい魚を探す。さらには、中国で急速に拡大しているアワビの養殖に目を付ける。

安価で楽しめる回転寿司。200円以上の皿を取るには一大決心を要するわたしとしては、その安価の舞台裏をのぞけたような気分になった。石油や鉱物だけでなくて、魚という海洋資源もまた、無限ではないのだ。